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ネオニコ・除草剤・土壌消毒剤不使用に取組んだ優ぶらんど報告会開催


ゆうぶらんど通信

あいコープ〈新〉栽培基準達成に向けた産直産地での農薬削減等の取組みをお伝えします。

ゆうぶらんど通信 vol.5 農法研究会 2015年2月16日発行

<<ネオニコ・除草剤・土壌消毒剤不使用に取組んだ優ぶらんど報告会開催>>

生産者自ら取組みを報告

2014年度改定したあいコープ栽培基準。
中でもネオニコチノイド系殺虫剤、除草剤、土壌消毒剤の不使用は、生産現場にとって大きなリスクを伴います。
それでもあいコープの組合員のことを考え、各産地ではこれらの農薬削減に向けた実験栽培を始めました。
優ぶらんど達成を目指した2014年の取組みについて、生産者自ら組合員に向けて発表する「優ぶらんど報告会」を開催しました。

農薬に頼らずに栽培するには

普段は作業着姿の生産者もこの日はスーツに身をつつみ、6つのテーマについて写真を交えながら、生産現場の課題とそれを解決するための実験について熱心に話してくれました。
七郷みつば会 阿部哲也さんによる発表
七郷みつば会 阿部哲也さんによる発表

当日の報告テーマ

■BM活性水を用いた水稲実験(大郷みどり会)
■BM活性水を用いたトマト栽培(七郷みつば会)
■太陽熱消毒による人参除草(秋保ゆうきの会)
■いちご栽培での土壌還元消毒(小牛田・佐々木)
■野菜類のネオニコ不使用防除(迫ナチュラルファーム)
■りんごのネオニコ不使用栽培(天童果実同志会)

ネオニコチノイド系殺虫剤を削減するため、粘着テープや天敵を使った防除。
夏の暑い時期に透明マルチを畑に張って、太陽熱で土に眠っている雑草の種を死滅させる除草法。
土壌に病気を防ぐ、米ぬかと水を使った環境に優しい土壌消毒方法。
BM活性水を使いイネやトマトの生育を促進、収量や品質向上を目指した取組み。
改善が必要な点もありますが、どの実験も来年につながる成果が得られたようです。

次世代を担う若手による取組み

発表の多くは次世代を担う若手によるもの。
「家族に本当に安全で安心できる野菜を食べさせたい」と脱サラして農業を始めた、秋保ゆうきの会・渡辺さん。
また、今季は全園地でネオニコ不使用に取組んだ天童果実同志会。 実験に取組む一方で、突然の雹害に見舞われました。
「雹害後すぐに駆けつけ、傷があってもりんごを買ってくれたあいコープの組合員さん。 生産者と消費者としての関係以上に、人と人とのつながりを大切にしていきたい、と強く思います」と報告の最後に片桐道也さん。
あいコープの理念に共感し、挑戦を続ける産直産地のみなさんと一緒に優ぶらんどを目指して行動しましょう。

産地の取組みを来期へつなぐ優ぶらんど支援金を贈呈

最後に組合員から募った優ぶらんど支援金を2014年度に実験に取組んだ各産地に贈呈し、来季も引き続き優ぶらんど達成に向けた取組みをお願いしました。
迫ナチュラルファーム芳賀さん(右)へ支援金贈呈
迫ナチュラルファーム芳賀さん(右)へ支援金贈呈

■優ぶらんど支援金・収支報告

受付期間:2014年7月3回〜2015年2月1回(1口500円または500ポイント)
688口=34万4,000円

2014年度取組み
 5万円×6産地=30万円
 3万円×1産地= 3万円
 贈呈額=33万0,000円

今回発表した6産地に各5万円。書類選考により1産地に3万円を贈呈しました。1万4000円は次期へ繰り越します。

2015年も応援!優ぶらんど支援金

注文用紙に申込番号と口数を記入してご提出ください。
 1口500円    申込番号 000860
 1口500ポイント 申込番号 222245

集まったあいコープみやぎの組合員、理事・職員は104名、生産者の発表を聞き、感じた想いを一部紹介します。

「農業に関しては個々の感覚に頼る部分が多いと思っていましたが、あいコープの生産者は実験的に様々なことにチャレンジし、改善に取り組んでいらっしゃる、その結果やデータを共有する今回の場はすばらしいと思いました。」
(組合員)

「今日の報告を聞き、あいコープの野菜を食べると、さらに体の栄養になる気がしました。自分が食べているものに対して知らないことがいっぱい。興味深く聴かせて頂きました。」
(組合員)

「農薬を使用しないという取組みは大変なことだと思います。安全な土・環境を将来の子どもたちに残すことはとても共感しました。応援できるよう販売促進に励みます。」
(配送職員)

ネオニコ不使用「葉取らずりんご」に出荷直前のひょう被害


ゆうぶらんど通信

2014年4月よりはじまった「ゆうぶらんど通信」では、あいコープ<新>栽培基準達成に向けた産直産地での農薬削減等の取組みをお伝えします。

ゆうぶらんど通信 vol.4 農法研究会 2014年9月8日発行

>>ネオニコ不使用「葉取らずりんご」に出荷直前のひょう被害<<

雹の被害は園地全体の6割以上

「ありゃ?、こっちの園地はさらにひどい」
雹被害のあった翌日、あいコープの職員も駆けつけて天童果実同志会の園地を巡回しました。
天童を含む村山地方一帯にかけてひょうを降らせた雨雲がかかり、天童果実同志会メンバーの園地にある果実は、もれなく傷がついていました。
暴風と共に、吹き付けたひょうは園地全体の6割以上の果実に傷跡を残しました。
りんごの打撲傷の断面
りんごの打撲傷(果肉左上)の断面

葉や枝、幹にもダメージ

するどい形状のひょうは、私たちが食べる果実はもちろん、葉や枝、幹にもダメージを与えました。
ここから病原菌が侵入し、木を枯らしてしまう恐れがあるため、「特別防除」として殺菌剤の散布を行うことにしました。
1度きりのひょう被害であっても、適切な処置を怠ると、以降の果物生産に影響を与えかねないのです。
傷ついたりんごの葉
傷ついたりんごの葉

桃や洋梨の傷は深刻

天童ではりんごの他にも果物を栽培しています。
ぶどうは、雨よけハウスで栽培されていたため、果実自体に被害はほとんどなく一安心。
一方で、洋梨、桃は一見するとりんごと同程度の被害ですが、日を追うごとにその被害の深刻さが見えてきました。被害を受けた日から一週間後、洋梨の被害果をもって、天童果実同志会の片桐完一さんが相談にやってきました。

「洋梨のほうが果肉の傷みが深いのお」
りんごで出荷を認めた”打撲の傷”が、皮の下5mm程度だったのに対して、洋梨では1cm程度深く果肉が茶色く変色し、組織に空洞が多くなっています。洋梨は追熟を行って果肉が柔らかくなった状態で食べるため、今回受けた傷がどのようになるか、大きな不安が残ります。
洋梨の打撲傷の断面
洋梨の打撲傷の断面

また、表皮を破って切り傷となった玉は、洋梨も桃も、木に成っていたときはほんのわずかな切り傷でも、5日も経つと傷口を中心に腐りはじめてきました。
今年から新しく山形の桃として出荷をする海鉾さん、瀧口さんの桃。
皆さんのところまで、お届けできる状態の玉数が確保できるか、現在も予断を許しません。
桃の傷み
桃の傷み

ネオニコ不使用、葉取らずりんごは、被害状況を判断してお届け

今回のひょう被害で、りんご、桃、洋梨、と大きなダメージ受けた天童の果物。 あいコープでは、軽度の傷玉込みで組合員のみなさんへお届けさせてもらうことにしました。
今年は同志会の秋の果物すべてでネオニコチノイド不使用に挑戦。 葉取らずりんごの面積も拡大し、わたしたち生協の要望に、最大限の努力で応えてくれた成果の賜物が出荷直前で思わぬ被害を受けてしまったのです。
しかし、私たちのために挑戦してくれた果実です。
食べられるならば可能な限り出荷してもらおうと、今回の対応を取ることに致しました。

出荷直前まで産地の状況を判断してお届けさせて頂きますが、ご理解のほどよろしくお願いします。

こちらの →問い合わせ・ご意見フォーム より、産地へ、あいコープへ、みなさんの声をお聞かせください。

除草が難題!農薬不使用の米作り


ゆうぶらんど通信

2014年4月よりはじまった「ゆうぶらんど通信」では、あいコープ<新>栽培基準達成に向けた産直産地での農薬削減等の取組みをお伝えします。

ゆうぶらんど通信 vol.3 農法研究会 2014年7月21日発行

〜除草が難題!農薬不使用の米作り〜

米作り、と聞くと「田植え」「稲刈り」が大変な作業だろうと思いませんか?
しかし生産者に尋ねると、口をそろえて「除草」との答えが!
そう、田植え後から稲刈りまでの雑草管理は、収量や品質を左右する大きな課題。
雑草の生命力はすさまじく、次々と違う種類が現れては繁茂し、田んぼの「除草」は稲作にとって長年の課題なのです。
あいコープの県内産地では「農薬不使用の田んぼを広げよう」、すなわち「除草剤も不使用」に取組んでいます。
しぶとい雑草相手に、若手生産者が挑む除草の実験を紹介します!

●迫ナチュラルファーム

代かきで抑草

ヒエいっぱいで収量半減!?

迫ナチュラルファームの菅原達徳さんは4年前から農薬不使用の田んぼをお父さんから任されています。
昨年は雑草ヒエが繁茂し、収量はなんと半減。
「悔しい!今年はヒエに勝つ!」そこで見直したのは代かき(*)。
田んぼに水を入れてから数日間何もせず待ちます…するとヒエが発芽し始め、このタイミングを見計らって「いまだっ!」と代かきを実施しました。

(*)代かきとは田植え前、水を張った田んぼの土を細かく砕き、丁寧にかき混ぜることで田んぼの表面を平らにする作業。田んぼの水漏れを防止、苗の根付きと発育を促し、雑草の発生を抑える効果もあると言われます。

結果は…
昨年繁茂したヒエはほとんど見当たりません…
代かきを見直し、昨年繁茂したヒエはほとんど見当たりません

が、コナギやオモダカといったヒエより遅く芽を出す雑草が多く発生。
かわりに、コナギやオモダカといったヒエより遅く芽を出す雑草が

イネが十分大きくなっているとはいえ、コナギは徐々に勢いを増すため油断は禁物。
来年はこれらも抑草する方法を考案しなくては!

●大郷みどり会

育て!ふんばるイネ

除草機でイネも無くなった!?

大郷みどり会では農薬不使用の田んぼを年々広げています。
効率的な除草法として3年前から除草機を導入しています。 ところが!
除草機が走った跡は、雑草と一緒にイネも無くなっているではありませんか。
収量が減るだけでなく、そこへ雑草が発生しかえって状況が悪化する田んぼが、昨年見受けられました。
そこで、田植え後のイネが丈夫に育つ環境つくりを見直し除草機が走ってもふんばるイネを育てることにしました。
除草機。写真手前のツメが回転して雑草をかきとります
(除草機。写真手前のツメが回転して雑草をかきとります)

◎早めの施肥でガスを減らす
施肥した有機物が分解される過程でガスが発生し、イネの根を傷めます。
水を張った田んぼで未分解の有機物があると起こりやすいため、10日程施肥を早めて有機物の分解を促進、ガス害を防ぎます。

◎くず大豆の散布時期を見極める
くず大豆は抑草効果があり田植え後に田面に散布しますが、条件によっては腐敗、ガスが発生してしまいます。そこで田植え前に土中にねりこむように散布し腐敗を防ぎ、くず大豆の除草効果を引き出します。

イネがしっかり根付き除草機に負けずに残りました
(実験した西塚忠樹です。イネがしっかり根付き除草機に負けずに残りました。)

イネを抜いてみると…イネの根は白く健康な状態!
(イネを抜いてみると…イネの根は白く健康な状態!)

実験の効果か、昨年に比べ除草機が走った跡もイネが青々と元気に育っていました。
同圃場は有機栽培6年目。
その結果、土中の有用な微生物がバランスよく増え、有機物の分解も年々早くなってきていることも成功の一因かも。
継続は力なり!まだまだ課題は多いですが、一歩ずつ除草法のコツをつかんでいるようです。

雑草以外にも

農薬不使用の米作りは、病害虫との戦いでもあります。
県内産地(大郷・七郷・迫)ではネオニコチノイド系殺虫剤不使用を2010年から達成。
害虫が嫌う臭いの天然成分を散布し虫を寄せ付けない方法や、天敵となる益虫を増やす等の対策が行われています。

挑戦!天童果実同志会 全員の圃場でネオニコチノイド系農薬不使用


ゆうぶらんど通信

2014年4月よりはじまった「ゆうぶらんど通信」では、あいコープ栽培基準達成に向けた産地での農薬削減等の取組みを組合員、生産者へお伝えします。

ゆうぶらんど通信 vol.2 農法研究会 2014年5月12日発行

〜挑戦!天童果実同志会 全員の圃場でネオニコチノイド系農薬不使用〜

日に日に暖かくなってきた今日この頃。産地でも農作業が本格的に始まってきました。
水稲では種まき、育苗。野菜では苗の定植。農法研究会で実験を行う圃場でも、少しずつ取組みが始まっています。果樹栽培では4月下旬〜5月上旬にかけて開花を迎え、収穫まで気の抜けない日々が続きます。
山形県にあり、あいコープと30年以上付き合いがある果樹の産直産地、天童果実同志会では2014年度「大きな実験」に挑戦します!


天童果実同志会青年部 さくらんぼハウスにて(4月)

■栽培果樹全品目、全圃場で!
「全品目、全圃場でネオニコチノイド系農薬不使用の防除体系を実践」です!
品目はさくらんぼ、ぶどう、りんご、西洋なし、すもも。
会長の片桐完一さんは昨年度自身のりんご圃場の一部でネオニコチノイド系農薬不使用の栽培実験を行いました。あいコープの組合員も支援オーナーとなり、畑に現れる病害虫の影響を完一さんと一緒に学びながら、1年目の秋には無事収穫を迎えました。

■組合員と一緒に作る特別さ
「組合員と一緒になって作った果物」は完一さんにとって特別な価値とやりがいを感じさせてくれました。この取組みを天童果実同志会のみんなで実施しよう、と完一さんが呼び掛け、2014年度は同志会11名全員で挑戦することになったのです。

■不使用による将来のリスク
もちろん、この取組みにはリスクもあります。
3年、5年と時間が経ってから、ネオニコチノイド系農薬により抑えられていた害虫の生息密度が増し、園地に大きなダメージを与えるかもしれません。すでに病気でダメージを受けている樹が、害虫によって今よりも深刻な被害に進行する懸念もあります。

■総合防除の観点から対策
「ネオニコ」という万能薬を使わずに、丈夫な樹・葉・果実を作るため「休眠期に最小限の予防剤で効果的な対策を取る」「施肥を見直し、虫が好む新梢を余計に出さない」と総合防除の観点から病害虫対策をします。
近年、異常気象による影響が全国的にみられます。
天童でも昨年は春先の低温でさくらんぼは減収、夏の大雨により上水道が機能せず地域は一時断水となりました。また減農薬栽培を始めてから西洋ナシで胴枯れ病が蔓延し、深刻な被害が拡大しています。「ネオニコ」以外にも解決しなければならない課題が多くある中、天童果実同志会が取り組む挑戦をあいコープの組合員も一緒に支えていきましょう!

他の産地でも様々な実験計画が届いています!
次号以降でみなさんにご紹介していきます。

あいコープの栽培基準がさらに厳しく!


ゆうぶらんど通信

2014年4月1回からはじまった「ゆうぶらんど通信」。
Web掲載も始めます(^^)

ゆうぶらんど通信 vol.1 農法研究会 2014年3月24日発行

〜あいコープの栽培基準がさらに厳しく!〜

■より安全で安心な農産物を目指し
2014年4月より、あいコープは産直青果の「栽培基準」を見直します。
除草剤や土壌消毒剤の他、ネオニコチノイド系農薬についても規定を設けました。
産地と協力しより安全で安心な農産物の生産を目指します。

◎あいコープ使用禁止農薬
・除草剤
・土壌消毒剤
・有機リン系殺虫剤
・ポストハーベスト農薬
・ネオニコチノイド系殺虫剤(イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサムの3成分)
・フィプロニル殺虫剤
※詳細については「あいコープみやぎ農産物栽培基準(PDF)」を参照ください。


■優ぶらんどマークが目印
生産者の挑戦・努力により、あいコープの厳しい栽培基準をクリアした優れた農産物には、商品カタログ上に「優ぶらんど」マークをつけました。


〜5年後の完全施行をめざして〜

■農法研究会を中心に実験栽培
新しい栽培基準は産直産地にとっては厳しい基準。 美味しさと、これまで以上の農薬に頼らない栽培技術が求められます。
地域や作物の特性上、最大限の手立てを講じても、あいコープ禁止農薬以外での防除が難しい場合も想定されます。そこであいコープ禁止農薬の5年後の全廃へ向け、農法研究会が中心となり、産地と生協が協同で農薬削減計画を策定、実験研究を進めます。
研究成果を共有することで産直産地全体の栽培技術向上、栽培基準達成を目指します。


〜2014年 取り組む課題はコレだ!〜




〜農法研究会とは〜
・若手を中心に、宮城県内および近隣地域であいコープへの供給が多い産地の生産者で構成。
・農法研究会では、栽培技術向上を目的とした「産地間交流」や、「栽培実験」などを自ら考え実行します。
・活動を通して見えてきた生産現場の課題を生協と共有し、共に解決していく役割を担います。

※「ゆうぶらんど通信」では、産地での農薬削減の取り組みをお伝えしていきます。
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